空手は道場以外の自主練習も非常に大切です。というわけで今回は自宅でもできる空手の練習方法についてアドバイスしています。
空手をやる人の中には、巻き藁を突いて拳ダコを作ったり、固い砂袋を脛で蹴って鍛えている人がいます。はたしてその効果はどうなのでしょうか?
昔から空手家は巻き藁を突いて拳を鍛えていました。その理由は拳を凶器化するためです。ボクシングなら、選手はバンテージ(包帯)を拳と手首に巻き、ケガをしないように固定したうえでグローブをつけて戦います。
しかし空手は武道、あくまで素手で戦うことを想定しているため拳を鍛えるのです。
他にもビール瓶で脛を叩いたり、砂袋を脛で蹴ったりして鍛えます。脛は別名「弁慶の泣きどころ」という急所ですが、逆にこの脛を鍛えて相手の蹴りを脛で受けたり、脛で相手を蹴ったりするのです。
ほかにも拳の第二関節や裏拳、手刀や指先などを鍛えて武器化します。
部位鍛錬は集団でやるというよりも、一人でコツコツと鍛えるものです。空手家は自分の肉体を武器にしますので、拳などを部位鍛錬するのは、日本刀を磨くのに似ているのかもしれません。どんなに名刀でも、さびてしまえば斬れ味は落ちるのです。
部位鍛錬の効果は、フルコンタクト空手の試合や、あるいは試し割で知ることができます。フルコンタクト空手の試合の場合、相手の強烈なローキックを脛でガードすることがあります。そのとき脛を鍛えていないと、ガードすらできません。
また、空手家は昔から瓦や板を割るなどして、自分が鍛えた拳足を試してきました。「はたしてこれだけ鍛えた自分の技で、瓦を何枚割れるのか?」などです。
試し割は、硬式バットを数本折ったり、角材を折ったり、ブロックやレンガを粉砕するなどして、部位鍛錬の効果を試すこともできます。