空手とボクシングの違いとは?

空手とボクシングの違いとは?

空手とボクシングの違いとは?

同じ格闘技というジャンルで語られることの多い空手とボクシングですが、両者にはいったいどのような違いがあるのでしょうか。初心者の方でも分かりやすいように3つのポイントにしぼって説明していきます。

 

 

1.空手とボクシングはルールが違う

空手とボクシングの違いをひとことで説明するならば、「ルールが違う」のひとことに尽きるでしょう。突き技に限定されたボクシングに対し、蹴り技のある空手はおのずと間合いも勝利への戦略も異なります。

 

また、ラウンド制のボクシングに対して空手は延長戦はあれど、ラウンド制は採用していません。さらに、基本的にボクシングはKOやTKOでの決着を目指しますが、空手はポイント制を採用しています。この辺りは両者の性質の違いを端的に表しているといえるでしょう。

 

2.空手には「形」の競技がある

空手には対戦形式で行われる「組み手」の他に、「形(かた)」と呼ばれる競技があります。これは、仮想敵に対して攻撃と防御の技を組み合わせた一連の演武を披露するものです。突きや蹴りの正確さやキレ、流れなどが評価の対象になります。

 

演武の長さは短いものでも数十秒、長いものになると数分間にもおよびます。実際に組み手を行うわけではありませんが、形には高い集中力や優れた呼吸法が求められます。心技体のうち「心」の部分がもっとも問われるのも特徴のひとつです。

 

3.空手はそもそも武道である

「空手道」という言葉があるとおり、空手は武道のひとつです。対して、「ボクシング道」という言葉は一般的ではありません。空手は単に武技の修練を行うだけでなく、人格を磨き礼節を尊重する態度を養っていきます。

 

もちろん、空手は護身術としての側面もありますが、空手の稽古や試合を通じて人間形成を行うのが主目的です。心技体のバランスが取れた選手の「形」や「組み手」は、その美しさや迫力に見とれてしまうかもしれません。

 

同じ格闘技であっても空手とボクシングはずいぶんと性質の異なる競技です。そのため、どちらが強いとかどちらが優れているといった次元で比較するものではありません。それぞれの特色をよく理解した上で、両方とも楽しめるようになるのがベストではないでしょうか。