空手における帯の色と段級位の関係について解説しています。
「空手の黒帯ってすごいの?」と聞かれると「すごいです。大したものです」というしかありません。白帯から何年もかけて、黒帯にまでなるまで厳しい稽古を続けてきた証でもあるからです。
空手をはじめた人が最初に目指しあこがれるのが黒帯です。ですが、黒帯を締めるようになったからといって一人前というわけではありません。
黒帯は初段を許されると締めることができますが「初段」は読んで字のごとく「初めの段位」です。つまり「さあ、基本もちゃんとできるようになりましたね。これからが本当の空手の稽古ですよ」というわけです。
空手という武道は、元々沖縄の唐手と言われていたものでした。それが大正時代に本土に紹介され、本土でも修行されるようになりました。
昔の沖縄空手には、白帯・黒帯、段位制度というものはありませんでした。昔の沖縄空手の写真を見ると、上半身は裸で下はズボン。おそらく暑い沖縄のこと。普段はフンドシ一丁で練習していたと考えられています。
しかし本土ではそういうわけにいかないと思ったのでしょうか、本土に空手を伝えた船越儀珍は柔道着をモデルに空手衣を自ら手縫いし、そのスタイルがいまに伝えられています。そして帯制度や段位制度も柔道から取り入れ白帯・黒帯となりました。
空手をはじめた人が最初にあこがれる黒帯。しかし取れない人が少なからずいます。なぜでしょうか?それは黒帯になる前にやめてしまうからです。
やめなければ、いつかは取得できるのが「初段」の帯すなわち黒帯です。ぜひ途中でやめないで黒帯を締めるまでがんばってください。
そして黒帯を締めるようになってからがスタートラインです。空手の修行はまだまだ続くのです。